保育園医部会

川崎市医師会保育園医部会 部会長 金子 光延


川崎市の認可保育園には、2019年1月現在、約28,000人の子どもたちが在籍し、その数はまだまだ増えると考えられています。2018年10月の川崎市人口統計によれば0〜5歳の小児人口は78,899人ですから、認可保育園だけで対象年齢の35%が在籍しているのです。川崎市の子どもたちにとって、保育園での健康管理はとても重要です。市には各区にそれぞれ1園ずつ産休明けの子どもをケアする保育園があり、またどの園でも障がいを持つお子さんを受け入れる体制をとっています。また最近では、各区1園ずつではありますが、医療的な処置の必要なお子さんの保育にも取り組んでいます。保育園医部会は、保育園の子どもたちの健康管理を行うとともに、保育職員への指導等も行なっています。

保育園での集団生活を健康かつ安全に行うために入園前の健康診断を行い、保育園での集団生活に支障があると考えられる場合は、保育園在園児等健康管理委員会で検討し、そのお子さんに合った保育をしています。入園後は、園医が定期的に保育園に赴き、子どもたちの健康状態を診察し、健康に対して適切な指導と助言を行います。子どもたちの保育と保健について、園職員への指導も行います。

健康についての様々なニーズに対応するために、以下のような委員会を設置しています。

感染症委員会

保育園は集団生活の場所であり感染症対策は必須です。麻疹や風疹の再流行で明らかなように、いつ重大な感染症が保育園を襲うかわかりません。委員会では感染症予防の要である予防接種率の把握と検討、「感染症発生時のマニュアル」作成等を行なっています。

アトピー性疾患対策委員会

小児のアレルギーの医学的見解は、近年大きく変化しています。食物アレルギーの診断方法や食物除去の適応、緊急時のアドレナリン自己注射キット(エピペン)の保育園への導入など、新しい知見をどんどん加えてアレルギー児の生活を守らなければなりません。主治医からの意見書をもとに、エピペンによる緊急時の対応、食物アレルギー児に必要な食物除去の検討と見直し等を行います。

医療的ケア児検討委員会

医療的ケアの必要な子どもの受け入れが数年前から試験的に開始され、現在各区に1園ずつですが医療的処置が必要な子どもを受け入れることができる園があります。医療的ケアは医療者のみに許されている行為のため、看護師による実施が求められます。医療的ケアには様々な種類とレベルがあり、残念ながらそのすべてには対応できないのが現状です。保育園医部会では委員会を通して川崎市と協同し、医療的ケア児の保育園での健康と安全を守るために検討を行なっています。

このほか、病気の回復期でまだ登園できない状態の児を受け入れる乳幼児健康支援一時預かり事業として、「エンゼル多摩」「エンゼル高津」「エンゼル幸」「エンゼル中原」「エンゼル宮前」「エンゼル川崎」「エンゼル麻生」があり、嘱託医が毎日回診をしています。

保育園医は保育スタッフと協力して、子どもたちが健康で楽しい保育園生活を送れるように努力しています。

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